現在着工している現場へ上棟後初の打合せに大雨の中行ってきました。
建築設計の工程の中で大好きな工程が、着工後の【現場打合せ】です。
図面の中だけではわかりづらい箇所を現場の監督や職人さんに伝え、それを的確に形にしてもらうという現場打合せという場は、
一見当たり前にできるようで、さまざまな経験やバックグラウンドをもつ各分野の職人さん達とのコミュニケーション能力が問われる難所です。
建築設計士というと設備や電気など建物にまつわることなんでもわかるんでしょ、と思われていることが多いですが、
各分野の専門の職人さんが何年にもわたって経験値と腕を磨いてきているわけで、その道の人の知識にはとうていかないません。
なんとなくですが建築設計を生業にしている人の傾向として、
1. とにかく図面を几帳面に描くことを生きがいにしている人
2. 図面はあまり描かずに現場で対応していく人
に大きく分けられるように感じます。
前者は、図面作成能力には長けているが現場でのコミュニケーション能力が不足している為、現場での臨機応変な対応ができない自己満足不器用型。
後者は、現場対応能力には長けているが事前の図面内容が乏しい為、コスト面や事前の検討不足により現場で混乱をきたす暴れん坊直感型。
どちらかというと、エリートタイプに前者が多いように感じます。
当然両方が同じくらい能力として備わっていればよいのですが、
当然わたしは雑草パワーで生きてきた後者の人間なので、
各分野の職人さんたちからたくさんの知識と経験を引き出すことのできる学びの場は、
至福の時間なのですよ。